武夷山
2016年も今日が最後ですね。
今年度の武夷山は70頭と例年に比べて少ないですが、その分きめ細かな管理ができていると思います。
2014年度は170頭、2015年度は275頭と多くの幼虫をブリードしました。
この二年は武夷山の裾野を広げる年として位置付け、ライン毎の特徴を探ることを優先しました。
運良く今年レコード個体が誕生しましたが、構想では2017~2018年にレコードへの挑戦を行う予定でした。
たまたま出た感じのレコード83.3mmですが、兄弟含め幼虫の成長具合や羽化率の高さ、不全の少なさなどからポテンシャルの高さをとても感じるラインで、今後のサイズアップに向けた重要な宝物を見つけた気分です。
もう一つの宝物ラインからのNo.1個体がこれです。

79.8/28.9/6.6mm
掘り出した時、あまりのかっこよさに唸りました。
そう、私がホペイにはまっている理由はこの「唸りを上げる」の一言につきると思います。
掘り出した時だけではありません。夏~秋にかけて毎日ケースから取りだし手に乗せて「うむむ」「ん~ん」と唸っています。
少しは他の種類のクワガタもブリードしていますが、この現象はホペイだけで今のところ私は武夷山のみに起こる現象です。
きっと好みがストライクど真ん中なんでしょう。
この先のブリードについて、
来年はレコード個体とNo.1の2頭が組み立ての中心になるのは間違いありませんが、あくまで私のなかでは「原点回帰」できたに過ぎない、いわばスタートラインに戻った感覚です。
武夷山血統は情熱で築きあげられた血統で、今から約20年前の平成8年(1996年)にワイルド輸入初期から築かれた血統という認識です。
私が最初に手に入れたのは2005年でF3かF4の73mmを5万円で購入しました。
当たり前かもしれませんが形は今の武夷山と基本的に同じです。
原点回帰と感じている理由は、当時血統創出者はインラインブリードで既に今回のレコード83.3mmクラスを羽化させているという認識のためです。
形についても顎幅7mm以上の個体も。
私のブリードの組み立ては基本的にアウト(クロス)ブリードです。これは同じ先祖から20年間ブリードされてきており、枝分かれしているとはいえ血の濃さによる負の影響を抑えるためです。
イメージで言うと、インブリードで一度は血統の頂点までいき、その後はインもアウトも一旦は下降線をたどってきた経緯と想像しているからです。
アウトで血の濃さを回避するよう回り回って原点に戻ってきたイメージなんです。
なので、今回のレコードもいつかは出せるという確信に似た信念を持ってブリードしてきました。
回り道をしながら再びスタートラインに立てたことは、何より血統創出者の理念に近づけた気持ちで嬉しく感じます。
この先、やっぱりピークはここまで、と感じるか、次の景色が見られるかは分かりませんが、今は半端ないワクワク感で満ち溢れています。
趣味でやってるホペイ、武夷山ブリードですが、楽しみを与えてくれていることを決して忘れず、丁寧な飼育を心がけ今後も一喜一憂していきたいと思います。
